スクワットで膝を前に出さないようにする理由

スクワットをするとき、膝をつま先より前に出すと膝に負担がかかると言います。何故なんでしょ？その理由を説明したいと思います。

使う筋肉の違い

膝の負担とは関係ないのですが、先に使う筋肉の違いを説明しておきます。

膝関節を延ばす筋肉は大腿四頭筋です。大腿骨から膝を通って脛骨に繋がってます。もちろん細かく言えば大腿直筋は骨盤の一部に繋がってるんですけど、ここでは膝関節をまたいで大腿骨と脛骨を引っ張ってるって考えることにします。身体の前面の方にあるとします。

股関節を延ばす筋肉は大臀筋です。それ以外にもありますが、ここでは大臀筋ということにします。大臀筋は身体の斜め後ろで骨盤と大腿骨を繋いでいます。

なるべく理解しやすくするため、極端な図で図解します。もちろん、こんな風になるわけないんです。左が膝を全く前に出さない場合、右が膝だけを前に出す場合です。

左の場合は、大臀筋と股関節により多くの力が加わります。もちろん膝関節にも力が必要ですが、相対的にどうかという話です。機械的に言うと股関節側の方に大きなトルクが必要という言いかたができます。

右の場合は、大腿四頭筋と膝関節に沢山の力が必要となります。機械的に言うと膝関節に大きなトルクが必要という言いかたができます。

膝を前に出す方が膝に負担が大きくなります。膝は歩くとき以上の大きな角度で大きな力を加えるように出来ていません。だから膝を守るために膝をつま先より出さないようにしてするスクワットが推奨されることが多い傾向にあります。