エキセントリック収縮を筋トレに活用するには

筋肉の収縮の種類とその活用についてかんがえてみます。筋肉の収縮の種類にはコンセントリック、エキセントリック、アイソメトリックがあります。それによる違いの中で筋肉繊維の使われ方が違う部分があります。最初に筋肉繊維の違いについて考えてみます。最後に、エキセントリック収縮を使ってトレーニングすると利点が多いということを考えてみます。

筋肉繊維の種類

筋肉繊維の種類には遅筋と速筋があるとされています。遅筋繊維は赤い色をしていて大きな力を出すには向いていないけど疲労しにくいのが特徴です。一方速筋繊維は白い色をしていて大きな力を出すことが出来ますが、疲労しやすいのが特徴です。また筋トレによって太くなりやすいのは速筋の方です。

コンセントリック(短縮性収縮)とは

コンセントリックとは筋肉が収縮させながら力をいれることです。例えば腕立て伏せで大胸筋をつかってるとすると、手を延ばすときの筋肉の使いかたがコンセントリック収縮となります。

エキセントリックとは(伸長性収縮)とは

エキセントリック収縮は収縮という言葉がついているので混乱しますが、筋肉を延ばしながら力をいれることです。筋肉を伸ばしながら力を入れるというのがわかりにくいのですが、腕立て伏せで体を下げていくときの力の入れ方になります。もし、筋肉の力をぬいてしまったら、体はガクッと重量で下までさがってしまいます。でも実際にはゆっくりと体を下げます。つまり、体を下げながらも筋肉は力を発揮して体を支えているのです。この力の出し方をエキセントリックと言います。

アイソメトリック(等尺性収縮)とは

あまり筋トレでは使わないのですが、アイソメトリック収縮というのもあります。筋肉に力を発揮させるけど筋肉自体の長さが変わることがない収縮です。たとえば両方の掌を合わせて左右から力をいれます。そうすると腕には力が入りますが、筋肉が伸びることも収縮することもありません。でも力は発揮されているわけです。このような力の入れ方をアイソメトリックといいます。

エキセントリック収縮の利点と注意

コンセントリック収縮では遅筋から使われて、不足すると速筋が使われます。筋トレで太くなりやすいのは速筋です。速筋を使うためには大きな負荷をかける必要がでてくるわけです。それに対してエキセントリック収縮では速筋から使われる傾向があるのでエキセントリックの方が筋肉が太くなりやすいということが知らせています。

またエキセントリック収縮はコンセントリック収縮より大きな力が出ます。そのため、コンセントリックで出来ない事をエキセントリックで鍛えると言うと何のことか分かりにくいですが、たとえば懸垂のようなトレーニングでは体を持ち上げることが出来ない人でも、体を上げるときは台を使って、体を下げるときだけ背筋の力で下げることで懸垂に必要な筋肉のトレーニングができるわけです。これを通称でエキセントリックオンリーと呼ぶことがあります。

エキセントリックトレーニングをするときには注意があります。それはゆっくりやることです。一般にエキセントリックの場合は重量と同じ方向に動作することが多いです。先の腕立て伏せなら体を下げる方がエキセントリックです。そのため早く体を下げると重力で下がってるだけになります。力を出しながら下がるためにはゆっくりと下がる必要があります。2秒から3秒かけて下がるとエキセントリックのトレーニングになり、筋トレの効果も大きいとされています。